産業機器や精密機器の開発で外部のプロダクトデザイナーを起用するとき、「どの段階で相談すればいいのか」は意外と分かりにくいものです。
まだ製品の詳細が決まっていない段階で相談していいのか。
メカ設計がある程度できてから依頼するものなのか。
すでに内部設計が終わっていても、外観デザインはできるのか。

実際には、プロダクトデザインを始めるタイミングに一つの正解があるわけではありません。
TWOFOUR DESIGN WORKS合同会社(TFDW)でも、企画や仕様検討の段階から参加する案件もあれば、ベース設計ができた状態、あるいは内部構造がほぼ確定した状態から外観デザインを始める案件もあります。

依頼時期によって変わるのは、「デザインできるかどうか」よりも、どこまで提案できるかです。
その時点で何が決まっていて、どこにまだ調整の余地があるのか。それを確認することで、デザイン側が参加できる範囲が見えてきます。

企画段階でも、デザイナーに相談していい?
製品の仕様や内部構造がまだ固まっていない段階でも、デザインについて相談することはできます。
むしろこの段階では、製品全体の外形やプロポーション、操作部の配置、製品として目指すイメージなど、比較的広い範囲から検討できます。
場合によっては、先に製品のおおまかな外形やデザイン上の条件を設定し、その中で内部レイアウトを検討していくような進め方も可能です。
もちろん、外観だけを先に決めて、機能や構造を無理に押し込むという意味ではありません。

設計担当者と相談しながら、機能・構造・操作性・製造条件とデザインの関係を早い段階から整理できることが、このフェーズでデザインを入れるメリットです。
新しい製品カテゴリを立ち上げる場合や、従来製品とは異なる製品イメージをつくりたい場合には、早い段階からデザイナーが参加することで検討の幅を広げやすくなります。

ベース設計ができてからでも遅くない?
TFDWで多いのは、クライアント側である程度のベース設計ができた状態からお声がけいただき、プロダクトデザイン開発を始めるケースです。

内部構造、基本寸法、操作部、可動部、必要な機能などが見えている状態から外観デザインを検討します。
この場合、まず設計担当者と確認するのは、
変更が難しい部分
ある程度調整できる部分
デザイン側から提案できる部分
がそれぞれどこにあるかです。

一度決められた構造や寸法であっても、すべてが完全な固定条件とは限りません。具体的なデザイン案をもとに相談すると、大きな設計負荷を増やさず変更できる部分が見つかることもあります。
反対に、機能や構造上どうしても動かせない条件であれば、それを前提として成立するデザインを考えます。
ベース設計が始まっているからといって、外観デザインを検討するには遅いわけではありません。

詳細設計が進んだ後は、どこまで変えられる?
詳細設計が進むほど、一般的には変更できる範囲は狭くなっていきます。
主要部品の位置や製品寸法、材料、製造方法などが決まっていれば、それらを前提としてデザインを進めることになります。

ただし、その状態でも、
・外装面の構成
・操作部周辺の造形
・部品分割
・継ぎ目の整理
・カバー形状
・CMF
・細部の仕上げ

など、まだ検討できる部分が残っていることがあります。どこまで変更できるかは、製品によって大きく異なります。そのため、「詳細設計まで進んだからもう遅い」と判断するのではなく、現在の設計データを確認し、残っている自由度を把握してからデザインの進め方を決める方が現実的です。

内部設計はもう動かせない。それでも外観デザインはできる?
内部のメカ設計や主要部品の配置がすでに確定し、「中身はもう動かせない」という状態から外観デザインを依頼されるケースもあります。
この場合でも、外装側に残された自由度を使ってデザインを成立させることは可能です。
TFDWでは、こうした条件から外観をまとめる案件も数多く経験しており、限られた設計条件の中で形を成立させるための引き出しを蓄積しています。

内部構造が固定されている場合でも、外装面のつながり・エッジやRの扱い・開口部の見せ方・カバー形状・部品分割・継ぎ目の処理・CMFなど、外装側で検討できる要素はあります。
一方で、操作性やメンテナンス性、清掃性など、製品を使う上での体験そのものを改善したい場合には、内部設計側にもある程度の調整余地が必要になることがあります。

例えば操作部の位置、メンテナンス開口、内部部品の配置などが完全に固定されていると、デザイン側だけでは解決できない課題もあります。
つまり、中身が決まっている状態でも外観デザインはできますが、どこまでユーザー体験に踏み込めるかは、残されている設計自由度によって変わります。

「中身が決まっているからもう遅い」と判断する必要はありません。現在の設計条件を確認すれば、その中でどこまで改善できるかを整理できます。TFDWではこうした段階からのデザイン対応も多くのノウハウがございますので、まずは現状の設計データや条件をご相談ください。

試作後でもデザインは見直せる?
試作機が完成して、初めて実物のサイズ感や使い勝手が見えてくることもあります。
CGやCAD上では問題なく見えていた部分でも、実物を見ることで、
「もう少しまとまりを良くしたい」
「操作部が使いにくい」
「メンテナンス時に扱いにくい」
といった課題が見つかる場合があります。

試作後であっても、変更可能な部分が残っていればデザインを見直すことはできます。
ただし、この段階では変更による設計負荷やコスト、スケジュールへの影響が大きくなりやすいため、デザインだけを見て判断することはできません。
どこまで改善したいのか。
その改善に対して、どの程度の設計変更が必要なのか。
設計担当者と確認しながら、手を入れる範囲を判断していきます。

早めに相談すると、何が変わる?
デザイン会社への相談は、単純に早ければ早いほど良いというものではありません。製品ジャンルによっては、ある程度技術条件が見えてからの方が効率よくデザインを進められる場合もあります。
ただし、一般的には企画フェーズなどの早い段階からデザイナーがプロジェクトに参加できるほど、提案できるデザイン付加価値や選択肢は増えます。

内部構造がまだ確定していなければ、
・製品全体の外形
・プロポーション
・操作部の位置やエルゴノミクス
・部品配置
・保守メンテナンス方法
・製品としてのキャラクターやブランドイメージの構築
・市場におけるデザインプレゼンスの確立
などについて、設計側と相談しながら検討できます。

設計が進んでいる場合は、その時点で決まっている条件を前提に、残された自由度の中からデザインを組み立てます。
依頼時期によって「できる/できない」が切り替わるというよりも、デザインが関与できる範囲が変わると考えていただく方が実態に近いです。

初回相談では、何を準備すればいい?
初回相談の段階で、製品仕様がすべて確定している必要はありません。
その時点で用意できる情報があれば、まずは現在の状況を確認できます。

例えば、
製品の概要や用途
現時点の要求仕様
CADや図面
試作機や既存製品
想定している開発スケジュール
設計・開発体制
参考にしている製品やデザインイメージ
などです。

案件によって必要な情報は異なるため、最初からすべて揃っている必要はありません。
現在どこまで開発が進み、何が決まっているのかが分かれば、そこからデザイン側がどこまで参加できるかを整理できます。

開発フェーズより、「今どこまで決まっているか」
外部のプロダクトデザイン会社へ依頼するタイミングを考えるとき、企画、基本設計、詳細設計といったステータスだけでは判断しにくいことがあります。
同じ「基本設計中」でも、製品によって固定されている条件も、変更できる範囲も異なるからです。
TFDWでは、現在の設計状況を確認し、
何がすでに決まっているのか。
どこにまだ調整の余地があるのか。
デザイン側からどこまで提案できるのか。
を整理した上で進め方を検討します。
まだ早いのではないか。
もう遅いのではないか。
そう判断する前に、一度現在の開発状況を確認することで、その時点から取れる選択肢が見えてくる場合があります。どの開発フェーズであっても弊社は様々な製品デザインのサポートをご提供します。

TFDWのプロダクトデザインについて
TWOFOUR DESIGN WORKS合同会社では、産業機器、精密機器、ロボティクス、医療・ヘルスケア機器などを中心に、プロダクトデザイン、外装設計、試作・量産フォローまで支援しています。
企画・仕様検討段階から、ベース設計がある案件、内部構造がすでに確定している案件まで、現在の開発状況と設計条件を確認しながらデザインの進め方を整理します。
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